寅さんに学ぶ「人間って何のために生きてんのかなぁ?」

私が住む松戸市は、千葉県の西側、川を挟んで東京都葛飾区に接していて、ちょうど我が家の向かい側あたりが、「葛飾柴又」になります。
「男はつらいよ」「寅さん」と言って、何となく知っていても、実際にその映画を見たことある若者は少ないと思います。

主人公の車寅次郎、寅さんは中学を卒業すると、実家を出て、旅から旅へ、お祭りで物をを売る「啖呵売(たんかばい)」を生業としています。
その寅さんが数年後にふらりと柴又に戻ってきたところから、映画版のシリーズがスタートし、これまでに50作品が作られました。

寅さんの家族は、おいちゃんとおばちゃん、それに妹の、さくらとその夫と甥の満男です。
何かとトラブルを呼び込む、困った人なのですが、何故だか憎めない。

私が特に好きな作品は第42話「男はつらいよ ぼくの伯父さん」です。
この作品は佐賀が舞台になっています。
そして、満男の淡い恋物語。

初恋相手の泉(演:後藤久美子)は満男の高校の後輩で、両親の離婚により佐賀の親戚の家で暮らすことになりました。
浪人中の満男は不慣れな土地での泉のことが心配で、東京から佐賀までオートバイで訪ねて行きます。
そんな満男を泉の親戚は罵倒しますが、その場で寅さんは満男を「むしろ褒めてやりたい」と言います。
撮影は昭和63年だと思いますが、日峯さんのお祭りのシーンが出てきます。
DVDのレンタルとかででも、みなさんに見てもらいたい作品です。

それと、寅さんの名言の中で、私が最も素晴らしいと思うものを紹介します。
第39話「男はつらいよ 寅次郎物語」の最後のシーンです。
甥の満男が寅さんに「人間は何のために生きてるのかな?」と尋ねます。
それに対する寅さんの答が秀逸。

以下は第50話「男はつらいよ お帰り寅さん」の中での回想シーンとして出てくるものです。

こういうおじさんになってみたいと今思っているわけです、自分。

この動画の中で寅さんが言っていた「そういうとき」というのが、その数年後の第42話だったと私は思っています。